その他のお知らせ等

 (一社)日本科学飼料協会または飼料関係業界からのお知らせ等があればこちらでお知らせする事があります。

月例研究会開催のお知らせ

第491回月例研究会を開催いたします。


講師:中井 裕氏 (新潟食料農業大学 学長)

講演概要: 地球温暖化に関する評価は、1990年より、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)により行われており、2021年の第6次報告書において、「人間活動が及ぼす温暖化への影響は疑う余地がない」と結論されている。温暖化をもたらす人為起源の温室効果ガス(GHG)の64%は化石燃料起源の二酸化炭素であり、温暖化防止のためには、化石燃料の使用量削減が最も有効な手段である。しかし、農業分野由来のGHGは11%であり、反芻家畜の消化管内発酵に由来するメタンはGHGの4?5%とされ、とくにウシの?気(ゲップ)が注目されている。ただし、日本においては農業分野由来GHGは2.8%であり、畜産由来は1.2%である。ウシなどの消化管由来のメタンガスは日本全体の0.7%であり、日本では、ウシのゲップの温暖化への寄与率は低い。 GHG発生源として、反芻動物のルーメン(第一胃)はメタンの発生源として注目されているが、ルーメンに生息するルーメン微生物は植物繊維分解能を有し、反芻動物の生育に不可欠な存在である。ルーメン微生物の分類や機能解析の研究は1950年代に始まり、日本でも1990年代に分離したルーメン微生物を活用する大規模な研究が行われたが、実用化には届かなかった。私はルーメン微生物を単離せずにルーメン液そのものをセルロースなどの分解に利用できないかと考え、2009年に新たな研究を開始した。室内実験において、ルーメン処理によって、古紙や草のリグノセルロース分解効率が高まり、メタン発生量が2.7倍上昇することなどを明らかにし、特許を取得した。2015年に、鳴子上原に5m3のルーメン処理槽2基と50m3のメタン発酵槽を持つ実証システム「ルーメンハイブリッド型バイオガスプラント」を設置して、現場実験を実施した。この実験を通してルーメン・メタンシステムの実用化に繋がるデータを取得し、現在はルーメン液の前処理方法や投入方法などを検討している。

開催日:令和7年11月20日(木)14:00〜16:00

開催方法:WEB開催(zoomのウエビナ―開催)

参加対象者:制限なし

参加費:2,000円(税含)*学生は無料

ウェビナー登録はこちらから

申込期日は、11月13日(木)正午までとし、お支払いは,11月17日までにお願いします。

*なお、期日までにご入金が間にあわない場合は、事務局までご一報ください。


◆◇◆近年開催した月例研究会(pdfにて資料提供)◆◇◆

*資料の無断転載は、ご遠慮願います。転載される場合は、協会の許可を得てください。


功労賞・技術賞

 (一社)日本科学飼料協会では、飼料関係技術の発展、畜産の振興と業界の健全なる発展に寄与するため、毎年、本会会員や畜産関係の学識経験者の推薦をうけて、 畜産の振興と業界の健全なる発展に寄与するような飼料に関する技術上の顕著な業績に対して昭和37年から技術賞を、畜産の振興と業界の健全なる発展に寄与した者に対して昭和48年から 功労賞を選定し表彰を行っております。

  ●表彰規定
  ●技術賞歴代表彰者
  ●功労賞歴代表彰者