その他のお知らせ等

 (一社)日本科学飼料協会または飼料関係業界からのお知らせ等があればこちらでお知らせする事があります。

月例研究会開催のお知らせ

第481回月例研究会を開催いたします。


演題:「トランスジェニック(TG)ニワトリを活用した卵白からの医薬品タンパク質の回収【基本DNA構築、生殖細胞ゲノムへの挿入ベクター、TGニワトリ作出技術】

講師:丸山公明 氏 (元明治大学農学部教授)

講演の概要:バイオリアクター動物による医薬品タンパク質の生産は微生物、培養細胞、昆虫細胞と比較した場合、生産されたタンパク質が人体内で安定であり、免疫応答を誘導する混在異物が存在しないなどで優位点がある。ミルク、卵は動物が通常の飼育方法で持続的に、かつ大量、安価に生産出来るものである。とりわけ、ニワトリは産卵開始までの飼育期間が短く、牛に比べても高い経済効率が期待できる。 本報告では遺伝子組換え技術を活用し、標的タンパク質にコードするDNA配列を取り込める基本DNAを構築し、これを卵巣・精巣を形成する始原生殖細胞のゲノムに効率良く挿入できるベクター(トランスポーゾン)に取り込み、基本DNAを細胞ゲノムに搬入させる技術を開発した。この一連の過程で使用したのは卵殻外培養で維持したニワトリ初期胚にて始原生殖細胞が存在する胚盤葉細胞部位へのベクターのマイクロインジェクションである。 基本DNAが始原生殖細胞ゲノムに挿入された初期胚はヒナが孵化するまで卵殻外で人工培養した。現在の報告ではこのステージまで完了しております。将来的にヒヨコは更に選抜され第一次TG原種集団として維持、生産に活用できる。 [胚培養・操作]受精卵を破卵した後、卵黄上の胚盤胞に脂質ベースのリポフェクタミンでエマルジョン・コーティングしたDNAをマイクロインジェクションした(リポフェクション)。細胞への取り込みを助長するために電気穿孔(エレクトロポレーション)、超音波振動(ソノポレーション)をも調査したが、リポフェクションにエレクトロポレーションが最適と判断された。 [基本DNA]本研究・開発目的で標的タンパク質としてアンチトロンビンIII(AT-3)が選択され、このcDNAにステロイド応答、卵管特異的発現制御塩基配列(特許取得済み)、リポーター遺伝子(EGFP)などが付加されて基本DNAである発現ベクターを構築した。AT-3 cDNA挿入サイト(MCS)は容易に他のcDNAとの交換が可能になっている。 [始原生殖細胞ゲノム挿入ベクター]2種類のトランスポーゾン、piggyBacとTol2の有効性を検証した。piggyBacは単一DNAベクターでTol2は二つのDNAを必要とするシステムである。7日胚の生殖巣では約1,000個の始原生殖細胞が存在する。トランスポーゾンなしではリポフェクションにエレクトロポレーション、ソノポレーションまたは併用しても生殖巣細胞ゲノム挿入効率は0.1%超えることはないが、基本DNAをトランスポーゾンTol2に取り込み、リポフェクションとエレクトロポレーション処理では平均35個の生殖巣上皮細胞、6個の始原生殖細胞でのゲノム挿入が確認された。piggyBacに取り込み、同様な処理をした場合、52個の生殖巣上皮細胞、15個の始原生殖細胞にてゲノム挿入が確認された。これらの知見は統計的に有意であり再現性が確保されている。 [総括・展開]本研究で開発された技術で7日胚の生殖巣では約15個の始原生殖細胞にて1.5%の効率で標的遺伝子のゲノム塩基配列への組み込みが実現し、孵化後、選抜を行えば、性成熟の時点でほぼ100%の卵子、精子に標的遺伝子の存在を期待できる。TG個体は産卵過程で卵白を生産と同時に基本DNAに組み込まれた塩基配列によりコードされたタンパク質を卵管組織でのみ発現して標的の医薬品タンパク質を卵白中に蓄積する。 具体的には基本DNAをpiggyBacに取り込んで構築したDNAを胚盤葉ブリッジの下に注入、エレクトロポレーション処理後に卵殻外培養するとトランスジェニック母集団を作出することが可能である。基本DNA内にて別の塩基配列を選択することにより異なる標的タンパク質を生産するトランスジェニック母集団を作出できる。

開催日:令和6年3月15日(金)14:00〜16:00

開催方法:WEB開催(zoomのウエビナ―開催)

参加対象者:制限なし

参加費:2,000円(税含)*学生は無料

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申込期日は、3月8日(金)正午までとし、お支払いは、3月12日までにお願いします。

*なお、期日までにご入金が間にあわない場合は、事務局までご一報ください。



◆◇◆近年開催した月例研究会(pdfにて資料提供)◆◇◆

*資料の無断転載は、ご遠慮願います。転載される場合は、協会の許可を得てください。


功労賞・技術賞

 (一社)日本科学飼料協会では、飼料関係技術の発展、畜産の振興と業界の健全なる発展に寄与するため、毎年、本会会員や畜産関係の学識経験者の推薦をうけて、 畜産の振興と業界の健全なる発展に寄与するような飼料に関する技術上の顕著な業績に対して昭和37年から技術賞を、畜産の振興と業界の健全なる発展に寄与した者に対して昭和48年から 功労賞を選定し表彰を行っております。

  ●表彰規定
  ●技術賞歴代表彰者
  ●功労賞歴代表彰者